シャドーボックス師範 沼田匡代のホームページです。
Antonpieck [A Girl with playing the piano.]
What is a Shadow Box?
―シャドウボックスとは?
シャドウボックスとは、17世紀のヨーロッパで流行したと言われている技術で、画家が描いた絵〈平面〉を元に、シャドウボックス作家が〈立体〉に創り上げるアートです。その後、アメリカに渡り明るい作風となって発展し、アジアに渡ってからは、より緻密な作品が生まれています。3Dアートとも呼ばれています。
実は日本でも「立版古(たてばんこ)」というシャドウボックスに似たようなものが江戸時代中頃にはあったようです。名前の通り立てる版古(錦絵)は、錦絵を切って組み立てたもので、多くは歌舞伎の舞台をミニチュア化したものや、風景・風物がモチーフとなったようです。また、お盆の頃にはこれにロウソクを入れて風流を楽しんでいたとか…。私たち日本人がシャドウボックスに夢中になるのはある程度DNAレベルかもしれません。
―出会い
1992年、イギリスから帰国された方から、
アントンペックの「ピアノの少女」を一つ習ったのがきっかけでした。
「これが紙で作られているの?」
衝撃でした。
平面が立体に変わる面白さにすっかり魅せられて、
それ以来今も作り続けています。
―シャドウボックスの魅力
何気ない平面の絵が立体になった途端に、今にも動き出しそうなリアルな表情が生まれます。景色であれば、風が吹いて木々がそよぐような、そんな印象まで感じさせられます。日本人の器用なクリエーター達の手にかかって、より精密で芸術性の高いものへとなっていったシャドーボックス。仕上げにニスをかけたものは、陶器のようにも見え、額やフープや木に収めればとても素敵なインテリアになります。
また、一般的に原画の描き手(画家)とシャドウボックスの作り手は異なりますので、私たちシャドウボックス作家は画家の心情、絵の意味や動きを読み取り、元来の風合いを損ねないように、またさらに美しいものに発展させるように大切に作ってゆきます。その想像の力と、繊細な作業の積み重ねによって、一つの絵画に新たな息吹が吹き込まれるのです。
出会いから20数年が経ち、近年では自ら絵を描いてオリジナルのシャドーボックスを目指したいと思うようになりました。まだまだ手探り状態で、アクリル・水彩・パステルなど色々な画材で挑戦しています。無から生み出す苦労はありますが、制作の意欲は尽きません。今後発表する作品が魅力的なものになるように、見守っていただけたら嬉しいです。
シャドーボックスという名前を聞いてもピンと来ない・・・
では、シャドーボックス りぼんギャラリーをちょっと覗いてみませんか?